プロジェクト概要

第33回 全国都市緑化よこはまフェア(横浜市)

毎年、全国の都市で開催されている「全国都市緑化フェア」を、2017年3月25日から6月4日までの72日間、横浜市で開催することになりました。
このイベントは、横浜が異文化との交流地点として開港された歴史とともに、地元の方々が中心となって作り上げてきた公園緑地や都市臨海部の花や緑による美しい街並み、自然豊かな里山など、横浜ならではの魅力を全国にアピールするものです。

開催にあたり、イベント全体のPR・広報業務を横浜市が一般入札で公募しているのを、よこはまフェアのPRアドバイザーをされていたノンフィクション作家の小松成美さんにご紹介いただきました。PR・広報という分野はピー・ディー・ネットワークとしても初めてチャレンジする領域でしたが、PR会社のブレインズ・カンパニーとアライアンスを組んでコンペに参加。入札を勝ち取り、プロジェクトに参加することになりました。

プロジェクト名第33回 全国都市緑化よこはまフェア
クライアント横浜市
PDN担当者松浦通陽(Producer)
取材前の印象初めてチャレンジするビジネス領域

公募時の印象

“得意”を活かした全国規模のPR施策を期待されていた

当時、横浜市の担当者が抱えていた一番の課題は、横浜ローカルだけでの盛り上がりではない、全国規模のPR効果を実現することでした。 また、人気アーティストGReeeeNがオリジナルのテーマソングを制作することがすでに決まっていましたが、過去に開催された「横浜開港150周年」のときに有名アーティストの楽曲を使用したものの、話題に上がらなかったという苦い経験があったようです。
私たちに求められているのは、ニュースリリースの効果的な配布を含めて、全国に向けて発信する“仕掛け型”のPRだと考えました。 そこで、これまでの番組制作の経験を生かしてアーティスト側と企画を練り、ただテーマソングを発表するのではなく、どのように活用するかを提案することにしました。

第33回 全国都市緑化よこはまフェアの担当プロデューサー 松浦通陽
第33回 全国都市緑化よこはまフェアの担当プロデューサー 松浦通陽

取材・企画ノート

全国発信を意識して、イベント発表会を丸ビルで開催

横浜市の担当者の方からヒアリングしたことを総合した結果、まずは横浜市長出席のプレス発表会を東京の丸の内ビルディングで開催することを決めました。
通常、横浜のイベント発表会は横浜で行うのが通例です。しかし、これまでの番組制作の経験上、横浜で発表会を開催しても、地元紙や地元メディアしか興味を示さない可能性が高いと感じました。全国区のメディアや特にエンタメ系のメディアに取り上げられるためには、東京で開催するのがマストです。
「横浜のイベントなのだから、横浜で発表をするべきだ」という声も市庁舎内にあったと聞きます。しかし、課題が明確でそれをクリアする手段はそれしかありませんでした。“外”の視点を持っている私たち、テレビというメディアに長らくいる私たちが、自治体としっかりコミュニケーションが取れたからこそ実現できたと考えています。

また、GReeeeN制作のテーマソング『キミマツ』はただ発表するだけでは話題になりにくいと考え、ミュージックビデオを作ることを提案し、横浜での撮影をコーディネートしました。ミュージックビデオはプレス発表会のときに初公開するのと同時にYoutube上でも公開。大きな話題となりました。その後『キミマツ』を、横浜市内を走る相鉄本線や東急東横線の一部駅の発着音として提案。採用され、期間中それぞれの駅で流されることが決まりました。

さらにフラワーアンバサダーとして女優・波瑠さんをキャスティング。プレス発表会で就任発表した後、開会式への出席や横浜をロケしたVTRで見どころを紹介してもらうなど、全国メディアに向けた話題づくりを進めていきました。

松浦通陽

メディアが取り上げやすいような構成・演出を実践

こうした企画立案やコーディネート力がピー・ディー・ネットワークの強みです。ペイドパブリシティではなく、テレビ局に企画として売り込んで、うまくタイアップさせる手法を取れたのは当社がテレビ制作会社だからこそだと思います。
たとえば光と音のイベントとテーマソング『キミマツ』を連動させたイベント演出では、チームラボとGReeeeNサイドのコーディネートを行い、点灯式イベントをメディアに公開。その後、当社で番組制作をしている『日経プラス10』でチームラボの猪子代表に出演いただき、番組内の企画としてイベントの話題を取り上げるなどマスに向けた仕掛けも行いました。

タレントバリューに頼るだけでなく、開港まもなく西洋バラが横浜から入ってきた歴史など、メディアが知らないトピックスを構成に盛り込むことで、あらためて横浜が花の街であるという独自性と地域性もアピールしました。新聞などの紙媒体でも、社会部や写真部が“取り上げやすい”ような情報をパッケージ化できたのは、私たちが普段メディアサイドの仕事をしているからだと思います。

松浦通陽

プロジェクトのポイント

番組制作の経験を生かしたPRの手法

テレビ制作会社としての実績はあるものの、イベント開催やPR・広報業務をどこまでお手伝いできるかというのは、当社としても未知数の部分が多いプロジェクトでした。しかし、企画を立てるにつれて自分たちの経験を生かすことができきそうだと手応えを感じました。クライアントである横浜市が持っている悩みを引き出し、最適なソリューションを提案できたのは、当社の企画力の高さにあったと自負しています。

松浦通陽

制作実績

複合的なPR活動により予測を超える集客を実現

第33回 全国都市緑化よこはまフェア
https://www.city.yokohama.lg.jp/kankyo/ryokkafair/

第33回 全国都市緑化よこはまフェア 公式記録
第33回 全国都市緑化よこはまフェア 公式記録
上、資料2点、第33回 全国都市緑化よこはまフェア 公式記録より

予測されていた500万人という入場者数を大きく超えて、「600万人」もの方々がよこはまフェアにお越しいただきました。関東以外からも多くの方が訪れ、横浜市の経済効果も高かったと聞いています。この後も年2回、春・秋に継続して花のイベントを行っていますし、当社としても横浜市と実績を作ったことで、事業チャネルを広げることに成功しました。

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