2024年5月9日更新

【企業PR動画の作り方】インタビュー動画編|取材に向けて準備するポイントを3つご紹介

【企業PR動画の作り方】インタビュー動画編|取材に向けて準備するポイントを3つご紹介

インタビュー動画を撮影する際、事前に準備していることとは?

「カンブリア宮殿」「WBS(ワールドビジネスサテライト)」「日経ニュース プラス9」などをはじめとした経済・ドキュメンタリー番組の企画制作を数多く行ってきた株式会社ピー・ディー・ネットワークから企業インタビュー動画の経験が豊富なプロデューサーの中村と生田が、インタビュー動画制作における取材前の準備に関する大切なポイントをご紹介します!

これからインタビュー動画制作に関わる制作者の方、インタビュー動画を制作・発注したいと考えている企業担当者の方にもお役に立てる内容になっています。3つのリサーチポイントを押さえて魅力の伝わる、インタビュー動画を制作しましょう!

企業PR動画の作り方①事前のリサーチについて

多くの皆さんが何かを調べたいときに行っているようなweb検索、企業(取材対象者)が公開している情報をまず見ておくことはもちろん、テレビ業界、メディア業界ではよく使われているデータベースサービス「日経テレコン」、雑誌の蔵書が豊富な『大宅壮一文庫』などから過去の情報を遡って情報を収集することは、株式会社ピー・ディー・ネットワークでもよく行われているそうです。これらのサービスについて詳しく伺いました。

・これらのサービスを使うメリット

中村:例えば日本経済新聞、読売新聞、朝日新聞などがありますが、そのあたりの情報は、皆さんもちろん目にすることがあるので一般的な情報です。つまり最大公約数の情報がそこには掲載されています。ですが我々が知りたいのはもっと深いところ。例えば、今回の取材対象が半導体業界のクライアントだとしたら、半導体専門の業界誌にその企業のことが掲載されていたりすると、より深い情報を得ることができます。

それを読んでおくことで、クライアントとの会話はより膨らみますし、「そんなところまで読んでくれている」「調べてくれていたんだね」ということでクライアントからの信頼、好感を持っていただけるというのも、その後の取材をより良い形で進めるポイントになります。

・『日経テレコン』の良さとは?

中村:各紙新聞を横断した情報提供サービスは他にもありますが、日経テレコンの良さは四季報の情報なんかも掲載されていて、カバーしている範囲がかなり広いところが非常に重宝させてもらっている理由です。

日経テレコンーー日本最大級の記事データベースであり、ビジネスに欠かせない情報が幅広く収録されています。新聞・雑誌記事から企業情報、業界・市場情報、人物・人事情報、最新の海外情報までワンストップで提供されている有料サービス

・『大宅壮一文庫』とは?

中村:京王線の八幡山にある、作家の大宅壮一さんの私設図書館で古い雑誌などがある図書館です。国会図書館にも雑誌はありますが、国会図書館は手続きも大変だったりするので、

雑誌の古いものを調べたいときはかなり便利で利用しています。テレビ番組の制作者はよくきていると思います。マニアックな雑誌記事を閲覧、コピーも可能なので、企業について調べたいときに利用します。

大宅壮一文庫ーー日本で初めての雑誌図書館。評論家・大宅壮一さん(1900-1970)の雑誌コレクションを引き継いで、明治時代以降150年余りの雑誌を所蔵しています。大宅壮一文庫では雑誌記事索引データベースを作成しており、主な所蔵雑誌の記事を検索することができます。また、雑誌原本の閲覧や複写もできます。(大宅壮一文庫公式サイトより公益財団法人大宅壮一文庫 https://www.oya-bunko.or.jp/)

・リアルに足を運ぶことも意外に多い

生田:web上に掲載されている記事はすでに多くの方の目に止まっている可能性が高いですよね。そういった情報以外から企業の背景や過去の部分をしっかり把握しておくことが大切だと考えています。こうやってリサーチの際にリアルに足を運んだりするのは、株式会社ピー・ディー・ネットワークではスタンダードなラインとして取り組んでいます。

・SNSのリサーチも欠かせない

中村:僕自身が若手の社員から学ぶところでもあるのですが、「広く情報を集めてきて」、と言うと新聞、雑誌の記事に加えてYouTube、X、インスタグラムのハッシュタグも活用して情報を調査しています。一般の方のレビューも見れたりするので、参考にしています。

製品やサービスのユーザーを取材したい時に、そこから辿って投稿している人にアプローチして取材できることもあります。こうしたやり方は決してイリーガルな方法でもなんでもなく、正攻法として活用している人は多いです。取材や情報の集め方は変わってきているなと実感します。

企業PR動画の作り方②事前リサーチのコツ

様々なサービスや手段でリサーチを行うと、いろんな情報が出過ぎるがゆえにそれらの大量の情報をどう整えていくのか、難しさはないのでしょうか?ある程度、調べる前段階からあたりをつけて調べるのか、まずは一気に広範囲に調べるのか、リサーチするときのポイントを伺いました。

・情報は、角度をつけて調べる

生田:最初は最低限調べて、その後は自分の中である程度仮説立てて、それを軸に調べていくことが多いです。調べていく中でいろいろ方向が変わったり、ひっくり返ったりすることはもちろんありますが、最初は前提で仮説を立てて進めることが多いかなと思っています。

中村:本当に情報は玉石混合だと思います。仮に、「トヨタについて調べてください」とします。例えばインターネットとかで「トヨタ」というふうに調べたら、延々と情報が出てきてしまいますよね。それでは困るので、仮説を立てるとか、こっちが求めたい情報のゴールに角度をつけて調べることが非常に大切だなと考えています。「全然情報がないです」といったことをよく聞くんですけど、「いいやそれは違う、それは「角度の付け方が悪い」だけのことかなと思いますね。

・構成をイメージし、構成を軸に調べる

生田:株式会社ピー・ディー・ネットワークでは主に映像制作に繋がる調査、情報収集を行いますが、まずは映像の構成をイメージし、持っていきたい映像のイメージを持った上で、それに付随する情報収集を行います。

企業PR動画の作り方③リサーチの次にすること

・図解にしてクライアントに提案

中村:株式会社ピー・ディー・ネットワークの場合は、リサーチして集めてきた情報を元に野面で「こんなこと調べてきましたよ」ってクライアントに報告してもしょうがないので、それを僕たちの中で集めた情報をもとに「図解」として形で提案しています。

例えば「採用動画を作りたい」というざっくりしたクライアントのご依頼で、「人が集まらないので採用動画をリニューアルしたいんです」というご相談があったとします。クライアントの中で具体的なことは何も決まってない状態。その時に、「どういうふうにしたいか全部教えてください。私たちは撮れるだけ撮るんで」って言ったら、それは僕たちがいる意味がありません。

そうではなく、「僕たちは御社についてよく調べました。御社の課題はこうですよね。その原因はこうではないでしょうか」「それがやはりこのような数字に表れてます」とお伝えします。最終的にこの原因とかデータとかを全部お見せして、客観的な結果を示して「だから御社のミッションってこうなんですよ」というふうに筋道を立ててゴールまで提示して、だからこういう採用動画を作りましょうという提案を行います。そうするとクライアントも「なるほど」って腑に落ちて、話がグッと前に進みますね。

・理由を述べてこんな動画を作るべきだと伝えることがポイント

中村:もしもクライアントが自分たちで、「だからうちのミッションでこうなんです」と、ここまでわかってたら多分自分たち(クライアント側)で解決できるんです。でもそれを動画を制作する観点から見たら、単純にその動画の完成形だけのゴール、こういう動画を作りますって提案しても、多分クライアント側が納得しないので、理由を筋道立てて提案します。体系立てて、かなりわかりやすい形にして提案する。この提案力は株式会社ピー・ディー・ネットワークの強みだと思いますね。

生田:基本的に全員同じように進めています。採用動画に限らず、インタビュー動画でも過去の発言や発信されていたことをリサーチした上でこちらでベストな提案を行っています。

・クライアントとのピントの合わせ方

中村:クライアントが仕事の相談を持ち掛けてくれる際は、ざっくりとしたイメージを持っていることが多く、仮に「かっこいいイメージ」だとしても「かっこいい」の認識にズレが生じるのは往々にしてあることです。そうならないためにリサーチのあとのヒアリングを丁寧に行って、イメージのすり合わせをすることが大切だと思っています。私たち株式会社ピー・ディー・ネットワークはその期間にかなりの時間をかけています。この時間がないと、出来上がった時にクライアントの「こうじゃなかった」が起きてしまい、手戻りが多くなってしまうんです。このように実際にカメラを~本当に時間のかかるところです。

企業PR動画の作り方④インタビューの時に意識していること

・構成から外れることを恐れない

生田:事前にリサーチして自分なりにまとめてざっくりの構成も立てた上でインタビューに臨むときでも、事前に立てた構成から外れることをあまり恐れないようにしています。

構成はあくまで自分の中のことなんで、現場でインタビューしながら構成から外れてあっちへ行ったりこっちへ行ったりする時は、転がった方を大事にしたいなと思っています。そうなったときに、戻すというよりはまた新しい方向がスタートするみたいな感じですね。もちろんそれがちょっと違うなってなれば戻しますけど、そこは会話が膨らんでで盛り上がったんだったら、そちらを大事にしたい。そこで柔軟にできるかどうかは、事前のリサーチがあるからそっちの話がずれたとき対応できますし、そのインタビュー中にコミュニケーション取れるというのはは大事なところかなと思っています。

・軸はあるけど振れ幅を楽しむ

中村:テレビ番組の制作にも共通することなんですけど、取材に行くときも人によってはもう台本の時点で、テレビの最終的なできあがりの善し悪しなんて9割がた決まってるからっていうディレクターもいるほどです。軸は持っておきながら、ちょっと右ずれてみたり左ずれてもやっぱそれで楽しむというぐらいの気概でいかないと、「いやいや全然台本と違うので、戻してくださいそんなことはあなたの会社には必要ないです」というのはさすがに失礼ですし、やはりそこの現場で出てきたことがクライアントの本心だと思いますので、だったらそれを組み入れながら、一つのゴールを目指そうかと。面白い動画、良い動画にしようかっていうのもやっぱり僕たちの技量の一つかなとは思います。構成、というのは1つの想定で取り組むのではなく、いくつかパターンを用意して取り組むような感じです。

企業PR動画の作り方⑤まとめ

中村:最終的なゴールは一つでも、そこにたどりつくまでのパターンはいくつか想像してインタビューに望んでいます。インタビュー前のリサーチ段階から、別の道のパターンを選択できるように、ということはもちろん考えています。

生田:あとはもう、現場で生き生きとしたコメントをもらえると、それは使いたいので構成を変えてその場である程度のは結構あります。

以上、実際の担当者の解説でした。完成した映像だけみると、そこに至るプロセスは映像には現れていないですが、事前の準備や構成企画がインタビューを作っているんですね。今後も株式会社ピー・ディー・ネットワークでは動画制作に関する動画をYouTubeに公開していきます。動画制作を目指す方にも勉強になる内容ですので、ぜひ他の動画もご覧下さい!

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【URL】https://www.youtube.com/channel/UCS0u84YYSs2Zt457Je6eJIQ

この記事の監修者

PDN 動画ブランディング事業部

動画制作・TV番組制作・メディアコンサルティングを専門分野としています。これまで経済・ドキュメンタリー等のテレビ番組制作を主事業としてきた当社が、「取材力」を起点とした良質なコンテンツ制作に関する情報を発信していきます。

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